SES2022は,現地/オンラインあわせて 223 名の方にご参加いただき,今年も大盛況のうちに終了いたしました.
ご参加いただいた皆様,ありがとうございました.

受賞者(敬称略)

最優秀論文賞

プログラミング演習におけるチームレビュー実施がプログラミング行動に及ぼす影響
井垣 宏, 堀口 諒人, 福安 直樹 (大阪工業大学)
ソフトウェアプロジェクト結果に対する開発体制の影響分析
角田 雅照 (近畿大学), 松本 健一 (奈良先端科学技術大学院大学), 大岩 佐和子, 押野 智樹 (経済調査会)

研究奨励賞

大規模データセットと多種ミュータント演算子を利用した自動修正適合性の再計測
前島 葵, 肥後 芳樹, 柗本 真佑, 楠本 真二 (大阪大学), 安田 和矢 (日立製作所)
欠陥限局および自動プログラム修正のための自動テスト生成と実行経路を用いたテスト選択
入山 優, 肥後 芳樹, 楠本 真二 (大阪大学)
マイクロタスキングと探索的テスティングの融合
飯村 結香子, 斎藤 忍 (NTT)
言語横断バグ箇所検索手法の日本語記述への適用可能性
林 晋平, 小林 隆志 (東京工業大学), 高井 康勢, 加藤 正恭(日立製作所)

インタラクティブ・ポスター賞

日本語からのコード生成AIモデルとプログラミング支援
富岡 真由, 髙野 志歩, 佐藤 美唯, 梶浦 照乃, 田村 みゆ, 倉光 君郎(日本女子大学)
文法を考慮したソースコード差分解析ツールDiff/AST
橋本 政朋(千葉工業大学)

企業・ポスター賞

Analysis of Bug Report Qualities with fixing time using Causal and Inference Model
Sien Reeve Peralta, Hironori Washizaki, Yoshiaki Fukazawa (Waseda University), Yuki Noyori, Hideyuki Kanuka and Shuhei Nojiri (Hitachi)
柔軟さを備えたデータ駆動プロジェクト運営を実現するソフトウェア開発・分析基盤 BTC Codebase
青山 弦太(株式会社ビッグツリーテクノロジー&コンサルティング), 野中 誠(東洋大学)

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シンポジウムの目的

情報処理学会ソフトウェア工学研究会では,1995年度から2003年度にかけオブジェクト指向シンポジウムを開催し,オブジェクト指向技術を中心に研究開発と実践の交流の場を提供してきました.2006年には,ソフトウェアエンジニアリング全般に対する社会的ニーズの高まりに応じるために,シンポジウム名をソフトウェアエンジニアリングシンポジウムと改め,より広い領域の研究者・実務者が集う場として開催しました.同シンポジウムは,その後も毎年実施され,近年における国内最重要なソフトウェアエンジニアリング研究発表の場の一つとなっています.

その間,社会のソフトウェア化が進み,価値創造の源泉がソフトウェアであるという時代を迎えています.そこでは,ソフトウェアの企画,開発,運用,保守,マネジメントおよび周辺の社会インタラクションやピープルを含むあらゆる側面への系統的アプローチとしてのソフトウェアエンジニアリングが果たす役割が大きく,システムが提供する価値の実現手段を与えるという立場から,価値そのものを決定づける立場へと大きな転換を果たしつつあります.

ソフトウェアエンジニアリングシンポジウムでは,論文発表を含むあらゆる活動をビジョンのもとに明確に位置づけ,これまでのシンポジウムの優れたレガシーを受け継ぎながら,今後のソフトウェア工学コミュニティを展望します.ソフトウェアエンジニアリングシンポジウムが具体的に目指すビジョンとコンセプトを以下に示します.

ビジョン

ソフトウェアエンジニアリングのプロフェッショナル集団やそれに連なるアーリーキャリア・学生および周辺の関係者が集い交流するとともに,人々や社会の価値創造に貢献するソフトウェアエンジニアリングに向けた研究,実践および人材育成の成果発表と議論を通じて深化と拡大を進め,その結果を社会へ発信するとともに更なる深化および拡大の基礎を得ます.

コンセプト1「集う」

ソフトウェアエンジニアリングに携わる多様な利害関係者が立場・性別・年代・主張を超えて集い,行動規範をもって相互の理解と交流を深め,連携します.

コンセプト2「研究する」

理論研究にもとづくソフトウェアおよびソフトウェア開発の基本原則の解明や新たなアイディアの創造,事例研究にもとづく実証経験とを突き合わせ,ソフトウェアエンジニアリングの地平を広げつつ,実践へとつなげます.

コンセプト3「実践する」

ソフトウェアエンジニアリングのプラクティスや実践経験を共有および深掘りし,知識,スキル,コンピテンシとして体系化し,ソフトウェア社会における産業発展に貢献するとともに,さらなる研究を促します.

コンセプト4「育成する」

実証済みのソフトウェアエンジニアリング高等教育や職業訓練および組織開発運営成果を共有するとともに,プロフェッショナルが高い倫理感および職業意識を持ち社会的地位を高めることに貢献します.